海外で生卵を食べるようになってきた?

餃子交流会に関して

日中友好を目的として、毎月皮から作る餃子交流会を開催し、皮からの餃子作りを広めている私ですが、今回は日本の卵に関してブログを書きました。

最近、日本の卵の海外輸出が激増していると聞き、調べてみました(2023年6月)。

■日本から海外への卵の輸出

日本鶏卵協会が公開している情報によると、2022年からの1年で、2万8,247トンの卵が日本から海外へ輸出されているようです(前年対比37.3%増)。金額にすると78億5,184万円。この内の92.5%が香港向けということだったので、生卵が流行っているのは香港ということがわかりました。

この他の国だと、タイ、シンガポール、台湾でも生たまごを食べるようになってきたようですが、まだまだ主流とまでは言えないようです。

卵の生産者、関係者は、香港を皮切りに、中国本土への輸出をしたいようですが、鶏卵や農産物のほとんどのものは、日本から中国本土への直接輸出は禁止されている現状です。

香港へは自由に輸出できるので、香港に卵を入れて、香港で卵を加工品にし、香港から中国本土へ入れることはできます。実際は、香港に入れた生卵は、様々なルートで中国本土に既に入っていると思われます。

■中国の大都市では日本食ブーム

2023年初頭に、中国はゼロコロナ政策を解除しました。様々な制約がなくなり、人の移動が活発になり、飲食店も増えてきました。その中で、今、日本食レストランが乱立されています。日本食の普及とともに、日本の「生食文化」が、中国本土でも広まっています。

ひと昔前の中国では、生卵、お刺身、お寿司は食べませんでした。冷たいお水も体によくないと言って飲まなかった訳です。ワインも飲む習慣はなかったのですが、今では食文化が様変わりしています。

すき焼きで一緒に提供される生卵も、北京や上海の人は好んで食すようになっています。この様に、時代と共に食文化も変化します。中国本土での「生食文化」がどこまで広まっていくか注目しています。

■T.K.Gってなんだ?

日本人は、横文字が好きです。T.K.Gって言葉を流行らせたい方がいるんだと思います。

T. K. G.

卵     かけ    ご飯

この他、TAMAGO 

この呼び名を海外で普及させようとしている向きもあるようです。

■日本で生卵が食べられる理由

日本では、卵は生で食べられることを前提に販売しているので、卵を生む鶏から、生んでからの卵の流通経路含め、衛生管理が徹底されています。その為、卵の殻に付着する菌、サルモネラ菌が少なく、生食が可能な卵となっています。「生食文化」が発達している日本では、卵だけでなく、魚介類や一部の肉も生で食べます。外国人にとって、生食は衛生的ではなく、お腹を壊すリスクが高いと思われています。

※サルモネラ菌:この菌は一定数以上を口にすると食中毒を起こします。

※サルモネラ食中毒:食中毒症状としては、4~48時間後に発症事例が多く、主な症状に悪心、嘔吐、腹痛、下痢、発熱などがあります。39度以上の発熱が特徴で、脱水症状を示す場合があり、小児や老人の場合、重症になると死に至ることもあります。

■皮から作る餃子交流会では卵を使用しません

中国に特化した国際交流会、皮から作る餃子交流会を毎月開催している中で、留学生から、作る餃子に卵を使用した方が美味しくなるといったアドバイスを頂くことがあります。実際に、餃子の具の中に卵を入れると、味にコクがでます。その為、餃子の具の中に卵を入れるというレシピも沢山あります。

ただ、皮から作る餃子交流会では、卵は使用していません。理由は、衛生管理が大変だからです。日本の卵が安全と言うことは知っていますが、それでもサルモネラ菌が卵には付着しています。卵の扱いによっては、このサルモネラ菌の数が増えています。サルモネラ菌は、75度以上1分間の過熱でほとんど死滅すると言われているので、卵自体に火が通っていれば、食中毒にかかることはないです。しかし、卵を触った手を洗わずに、その手で口をさわったり、餃子を食した場合、サルモネラ菌が一定数以上口に入り、食中毒を起こす可能性があります。卵を触った手をしっかりと洗えば問題ないのですが、参加者全員に、卵を触る度に、手を洗ってもらうのも大変なので、卵の使用を控えています。

今のところ、卵を入れていなくても、美味しい餃子が出来上がっているため、今後もレシピは変えずにいきたいと思います。

■食文化は変わる

皮から作る餃子交流会の目的は、日中友好です。餃子だけでなく、日本の生卵、卵かけご飯が海外で普及していることが単純に嬉しいです。これまでと違った食習慣が入り込み、人々の生活を変えていきます。

中国の食文化も日本に入ってきています。前回書いたブログでは、ガチ中華が日本に入ってきていることを紹介しました。この様に、人々の往来が活発になることで、食文化も相互に交流し、変化していきます。

今回は卵の海外輸出が増加している背景を探ることで、日本の「生食文化」が広がっていることがわかりました。皮から作る餃子交流会も、「T.K.G(卵かけご飯)」の普及に負けないよう、皮からの餃子作りを、中国の食文化を日本で普及させていきたいと思います。

留学生と一緒に、皮から餃子を作りながら国際交流をしてみたい方は、是非下記リンクより詳細をご確認下さい。

皆様のご参加をお待ちしています。

~欢迎热烈大家的参加~

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