中国のカントリーリスクについての考察

餃子交流会に関して

2023年10月19日、中国のSNS上に、中国大手ビールメーカー「青島ビール」の工場で従業員が原料に放尿している動画がアップされ、中国国内、韓国、そして日本でニュースとなっています。これに伴い、同社の株価が急落し、10月23日の中国上海証券市場で取引が開始すると青島ビールの株価は前営業日の7.5%近く急落し、時価総額では42億元(840億円)が蒸発したとのこと。

■カントリーリスクとは?

カントリーリスクとは、貿易などの取引を行う相手国の政治経済や災害など、さまざまな地域特有の問題によって収益を損なってしまう危険性のことを言います。

中国に関わる人にとって、中国のカントリーリスクは大きな問題であると同時に、中国人自身もそのリスクに晒されています。今回の青島ビールの悪影響は、青島ビールに関わっている株主、従業員、その家族、流通業者、販売店に波及していきます。

■定期的に発生するチャイナリスク

・2008年 中国製冷凍ギョーザ中毒事件

中国の冷凍食品工場で働いていた従業員が、待遇に不満を持ち、冷凍餃子に注射器で殺虫剤を混入。その後数年にわたり、冷凍食品(外国産だけでなく国内産原料を使ったものも含めて)の販売不振となる。

・2012年 反日デモ

日本政府による尖閣諸島(中国名:釣魚島)の国有化に抗議するデモが続いた。中国にある日本大使館前でデモ隊が物を投げ入れ窓ガラスが割られる映像がニュースで流れ、日中間が緊張状態となる。

・2023年 日本水産物の輸入全面停止 

東京電力が福島第一原子力発電所から出た処理水の海洋放出し、それに反発した中国政府の対応。

・2023年 アステラス社員を逮捕 スパイ容疑

逮捕されたのは、50代の男性で、アステラス製薬の幹部社員。拘束が長期化したことで日中関係にも影響あり。原因など究明中。2023年10月28日現在、已然釈放はされていない。

■中国だけではないカントリーリスク

中国で発生した大きなリスクを記載しましたが、カントリーリスクはどの国にもあります。

・2019年 韓国「日本製品の不買運動」

日本政府が半導体材料の対韓輸出規制を強化したことで、韓国内で「日本製品の不買運動」が発生

この当時、韓国でのアサヒビールでの消費量が、前年対比1%まで落ち込んだ訳ですが、2023年現在では、日本産ビールが韓国市場で再び活況を呈しているようです。

・ガザ地区 中東パレスチナで戦争勃発

原因など、私はよくわかっていないのですが、21世紀の現在、世界では爆撃で命を落としている人がいます。

・2023年 アメリカメーン州で銃撃事件

銃での凶行により、18名が死亡。アメリカでは年間1万人以上が銃により命を落としており、毎年銃による事件が発生しているにもかかわらず、アメリカ社会での銃規制は実現されていない。

■日本最大のカントリーリスクは地震

・2011年3月11日 福島県三陸沖を震源としてマグニチュード9.0、最大震度7の地震が発生

「東日本大震災」は日本のカントリーリスクと言え、この時に日本株に集中的に投資していた個人投資家は一時的に大きな損失を抱える。

■リスクはいたるところにある中で、私たちはどう生きるか?

中国のカントリーリスクを考察してみた結果、中国だけでなく、どの国にもリスクがあることを改めて実感しました。アメリカに行って突然銃で撃たれるかもしれません。中国で突然拘束され10年投獄されることもあるかもしれませんし、日本に住んでいても地震や津波で命を落とすかもしれません。リスク管理は大事ですが、全てコントロールできる訳ではありません。

それでも、アジアにおいて、日本とシンガポールは相対的なリスクは低い方だと思います。中国や韓国、そしてアメリカで発生する様々な問題に対して、あからさまな拒否反応も起こさず、日本国内での過激なデモやテロなどあまりなく、問題になるのは渋谷のハロウィーン程度です。そんな日本を選んで来てくれる人たちは今後も増えていくと個人的に予想しています。そして来て頂いた以上、日本のルールや習慣を学んでもらい、日本で交流をしてもらい、日本を好きになってもらいたい。日本にいる方々も、海外に目を向け、海外の方を受け入れると同時に、日本の事を積極的に発信していってはどうでしょうか?これが、今回の考察の結論となります。

■私たちが毎月開催する「皮から作る餃子交流会」とは

皮から作る餃子交流会の目的は、日中友好です。毎回、中華圏を中心とした留学生や、国際交流、そして皮からの餃子作りに興味のある方々が参加して、皮から餃子を作りながら交流し、親睦を深めています。各国のカントリーリスクをコントロールすることはできませんが、自分と自分の周りの環境を変化させることはできます。私たちの活動は、中華に特化していますが、中国語だけでなく、英語でも、スペイン語でもベトナム語でも、なんでも良いと思います。外国語でなくても、それが料理でも、音楽でも演劇であっても、自分の得意なことや興味のあることを発信し、それに共感してくれた方々の輪が広がっていくことが、最終的に様々なリスクを低減すると信じています。

■皮から作る餃子交流会へ参加しませんか?

長々の持論を書きましたが、難しいことは抜きにして、留学生と一緒に皮から餃子を作りながらの国際交流をしてみませんか?

今後の皮から作る餃子交流会の開催日程はこちらからご確認いただけます:

皆様のご参加をお待ちしております。

~欢迎热烈大家的参加~

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