毎月、日中友好を目的として皮から作る餃子交流会を開催している私が知った、中国での餃子事情をお伝え致します。
■餃子と言えば?
餃子と言えば、日本では焼き餃子を意味しますが、中国では、餃子と言えば水餃子です。
中国では、「水餃子は貴族の食べ物、焼き直した焼き餃子は使用人の食べ物」という言葉があるくらいです。このような名残からか、水餃子が余った場合、翌日に焼き直して食べるので、焼き餃子は余り物のイメージが中国ではあったりします。
■日中での餃子の違い
日本での餃子には、ニンニクが入っていることが多いです。肉の臭みをなくすため、ニンニクを入れているのですが、中国の餃子にはニンニクが入っていません。中国(東北地方)では、餃子を食べながら生のニンニクをかじって食べるので、結果として肉の臭みを感じません。*日本では、ニンニクを生でかじって食べることはほぼないので、最初驚くかと思いますが、中国(東北地方)では、生のニンニクやネギをそのままかじって食べます。ワイルドですね。
*韓国でも、焼き肉と一緒に生のスライスされたニンニクを一緒に食べます。日本人は、ニンニクを生で食べ慣れていないので、最初は戸惑います。中国の人や韓国の人は、生のニンニクをガンガン食べて、お腹壊さないんですかね?これ、お腹はまったく問題ないみたいです(口臭はめっちゃニンニク臭くなるようですが)。
■餃子も場所によって見方が違う(中国は広い)
中国の東北地方では、大晦日に水餃子を食べて年を越します。昔、まだ食糧が不足していた時代、水餃子はご馳走で、大晦日や特別なお祝いの日に食べる食べ物でした。そのため、中国の東北地方の人たちにとって、水餃子は特別な食べ物として捉えられています。大晦日や、誕生日、子供が生まれた日など、特別な日には、皮から餃子を作ってお祝いをします。
ただ、中国は広く、東北地方と南方では餃子の見方が変わります。中国の東北地方では、餃子は特別なご馳走としていますが、中国の南方では、インスタントフードの様にお手軽に食べれる物として人気があります。水餃子だけでなく、焼き餃子も広く食べられるようです。東北と南方で、餃子の見方が変わるのは、簡単に説明すると、北は粉食文化、南は米食文化だからと言えます。
■餃子は主食?
日本では、主食は米ですが、中国の東北地方では、餃子そのものが主食だそうです。その為、中国での水餃子は皮が厚く大きく、中の餡が少なくなっています。モチモチの餃子の皮を食べるための餃子の餡(おかず)ということのようです。そのため、中国からの留学生が、日本に来て、定食屋さんでラーメン餃子定食や、炒飯セットを目にすると驚愕するようです。炭水化物(主食)と炭水化物(主食)で、炭水化物(主食)を食べているなんて、クレイジーだ!と言うことのようです。
*関東の人が、お好み焼き(炭水化物)とご飯(炭水化物)を一緒に食べるのが受け入れられないのと同じ感覚なんだと思います。
中国から来日したばかりの中国のお知り合いがおりましたら、日本の定食屋さんにお連れし、ラーメン餃子チャーハンセットを頼んでみて下さい。きっと驚きのリアクションをみせてくれます。
■水餃子を煮たお湯を飲む?
中国の東北地方では、水餃子を煮た際のお湯を捨てずに、飲みます。
これは、皮から作る餃子交流会で水餃子を提供した後、お鍋のお湯を捨てようとした際、参加者の中国人留学生に止められ、そのお湯を飲みたいと聞き、知りました。それ以来、交流会で時間がある際は、水餃子を煮た後のお湯を、お椀にそそぎ、提供しています。本当にただのお湯なので、味はほとんどなく、日本人参加者には不人気です。ただ、中国の方々(東北地方出身者)には好評で、喜ばれます。科学的根拠はないのですが、消化を助ける役目があると聞かされて育ったようです。
水餃子を作った際は、煮た後のお湯を是非お試し下さい。本当にただのお湯で、味はしないです。
■留学生と一緒に皮から餃子を作りませんか?
今回、中国での餃子事情をお伝えしました。皮から作る餃子交流会では、毎回留学生と国際交流に興味のある方々にお集まりいただき、皮から餃子を作りながら交流します。その中で、料理を通じて参加者同士が自然と仲良くなり、餃子(水餃子と焼き餃子)を食べる際には、会話が盛り上がります。これぞまさに日中交流かと思います。この様な活動に興味のある方は、是非一度、皮から作る餃子交流会へご参加下さい。今後の交流会の開催日程はこちらを参照下さい:
皆様のご参加をお待ちしています。
~欢迎热烈大家的参加~
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